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他覚的聴力検査
難聴などの”きこえ”の測定では、被検者が検査音をきこえるかきこえないかについて、直接ボタンを押す等の動作で応答する、いわゆる自覚的聴力検査法が一般的です。一方、新生児や乳幼児を含め、被検者自身がきこえるかきこえないかについて正確な意志表示ができない場合、また、詐聴や心因性難聴など、その意志表示が意図的である無しにかかわらず信頼性に乏しい場合や、意志表示ができない意識レベルにある場合、全身麻酔下の被検者、あるいは重症な身体障害などに、被検者の応答に頼らずに聴力の測定をする必要がある場合などの目的で用いられる方法を他覚的聴力検査法といいます。
特に近年、聴性誘発反応、即ち、音刺激に対する脳波上の変化を指標として聴力を測定する方法を用いた新生児聴覚スクリーニングによる新生児聴覚検診事業の増加にともない、出生直後の聴覚の精密検査として必要なケースが増えました。
聴性定常反応
難聴疑い児の精密検査として周波数特異性が高いという特徴から、聴性定常反応(auditory steady state response: ASSR)を用いた他覚的聴力検査の有用性が認められてきています。ASSRとは 1秒間に 40回あるいは80回の繰り返した聴覚刺激に対し脳波が定常的反応をする状態をいいます。500 Hz, 1000 Hz, 2000 Hz,4000 Hzなどの周波数音のきこえを調べる際、それらの周波数を、それぞれ搬送周波数(CF)とし、それに周波数変調(MF)をかけると、計測された脳波においてMFの周波数と同じ周波数のパワーで、ASSR反応が検出できるという方法です。
80Hz変調の場合、睡眠中の被験者で測定する必要がありますが反応が得やすいため市販製品で既に利用されています。一方、40Hz変調の場合は覚醒時に大人でも測定が可能ですので、被験者の範囲も広がり利用しやすいのですが背景脳波のノイズ除去など課題があります。また、どちらもさらに短時間での検査実施が課題です。
PXI&LabVIEW
刺激音はSAM音を用い、刺激音作成および脳波計測・解析は、NI-PXI、LabVIEW(Ver. 8.6)で作成したプログラムを用います。PXIを用いることで精度よく刺激音を出力することができます。またLabVIEWプログラミングにより正確に音刺激に同期した誘発脳波を計測し、かつ、計測と解析を同時に実行することで、
処理時間を短縮することができました。
検査は、周波数ごとにそれぞれ、音圧70 dBnHLからはじめて、反応ありであれば、音圧を自動的に10 dBnHLさげ、反応なしであれば、音圧を自動的に10 dBnHLあげる設定とし、最終的にオージオグラムを描きます。
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